14.6 理解を体現する
内容
今後も便利なツールは増え今とはまったく違った形でソフトウェアを考え出して提供しなければいけなくなるだろう。
だが、慌てずに、常に一歩戻って「理解するための効果的な手段」に手を伸ばさなければいけない。
良いソフトウェアを作るための公式はない。今後もないだろう。
良い本、良い曲、良い脚本、良い絵を創るための公式がないのと同じ。
従うことのできる指針、活かすことのできる技術、習得できる(そのあと破ることができる)法則、利用できるプラクティスが「ツール」としてあり、結果はツールをいかにうまく使いこなせるかにかかっている。
しかし、ツールが強力になればなるほど、適用を誤りがちになる。
のこぎりよりチェーンソーのほうが多くの木を切れるが、自分自身を傷つけるのも簡単で、ソフトウェア開発でも同じことが言える。
ドメインを正確に理解し正確にモデル化するという原則に則り、その理解が壊れないようにツールを適用していくことが大切だ。
理解を体現することが良いソフトウェアを作るということだ。
学び
- 良いソフトウェアはドメインの正確な理解とモデル化から生まれ、ツールはそれを助けてくれる。
しかしツールは、便利な反面、理解するために思考する機会を奪ったり、正確なモデル化を阻害する可能性が、いつもあることを理解し適用する必要がある。
学びを活かすアイディア・行動
- 今の所思い浮かばない。