2. CHAOSレポート再考
2.1 CHAOSレポート
2.1.1 成功
2.1.2 問題あり
2.1.3 失敗
2.2 スタンディッシュレポートの誤り
内容
CHAOSレポートとは「ソフトウェアは何らかの理由でよく失敗する」ということがわかったレポート。
CHAOSレポートの詳細
スタンディッシュグループというソフトウェア業界の調査機関が調査した。
「初期仕様を納期内、予算内に作ることができたか」という観点で以下の結果に分類している。
- 成功・・・納期内、予算内にできた
- 問題あり・・・納期は過ぎた、または予算は越えた
- 失敗・・・キャンセルされた、リリースできなかった
1994〜2012まで実施。
34000PJを対象に毎年10年前の3400PJを新しい3400PJと入れ替えながら調査。
成功率は1/8から1/3に上がったものの、そもそも「初期仕様を作り終えること」だけにフォーカスしており、「有用性」「利益」「ユーザー満足度」「そのための途中発生した改善プロセス」などが一切考慮されていないため、次のようなPJも「成功」扱いとなっている。
- 頻繁にクラッシュする
- ユーザーにとってUIUXが悪い
- 機能拡張できないような作りになっている
- 二度と発注されなくなった
また、「問題あり」のものも、リリース後に改善されている場合もある。
確実だったのは、失敗した確率がわかったことだけ。
というのを、15年以上かけて調査したレポートがCHAOSレポート。
学び
- KPIを間違えるとイタイ
- KPIはユーザー満足度、利益、を測るのが大事
- 間違った観点に気づかず続けてしまうこともイタイ
学びを活かすアイディア・行動
- 定期的なKPIの見直し